『運命の風』(Wind of Fate)第12話 熱風地獄(Wind of destiny編04)へ戻る ページ: 1/ 2/ 3/ 4/ 5/ 6/ 1ページ目D&D3.5edキャンペーン『Wind of destiny』#5『悪魔と巨人と傭兵竜』 トニムの森を復活させたプラズマ・カルテットこと ハーフエルフのドラゴンスレイヤー・アルウィン、 エルフの魔法射手ラヴィリーナ、 エルフの魔法刀士ローリエリーナ、 そしてノームの無頼吟遊詩人スコラルの4人は 森を訪れてくる新たな仲間達を迎え入れ、共に生活している。 4人は森の生活環境を整える日々を送り、魔法の書物トウム・オヴ・クリア・ソウトを読んで【知力】に+5体得ボーナスを得た。 そうして3か月が過ぎる。 その間、バンブルは、 アアシマール(天界の血を引く者)の聖騎士フィース、 ハーフセレスチャル(ハーフエンジェル)の聖戦士ジェンナ、 聖ナビアスの使徒ソーンと共に 次元界へ冒険に出ていた。 【次元界を駆ける四戦士】 ____________________________________ バンブル(ドリック族、ローグ7/バーバリアン8、NG) HP:198、AC:29(+6【敏】、+8鎧、+1サイズ、+3反発、+1外皮) 【筋】23(+2体得、+4強化)、【敏】22(+2強化)、【耐】18、【知】17(+5体得)、【判】14、【魅】12、 技能ランク:解錠13、隠れ身1、軽業12、聞き耳14、騎乗5、視認13、忍び足4、水泳5、生存12、捜索13、装置無力化13、跳躍10、登攀5、動物使い5、平衡感覚5、 特技:回避、イニシアチブ強化、無視界戦闘、強打、薙ぎ払い、跳躍攻撃、 特殊能力:ハーフリングの種族的特徴、急所攻撃+4d6、罠探し、高速移動、激怒3回/日、身かわし、直感回避、罠感知+3、直感回避強化、ダメージ減少1/―、 言語:ハーフリング語、共通語、オーク語、 装備:巨人殺し『ビーンストーク』(+1冷たい鉄製ホーリィ・ジャイアント・ベイン・グレートソード)、アダマンティン製モーニングスター、高品質錬金術銀製グレートアックス、ダガー、スリング、スリング・ブリット×18、+5ニンブルネス・スタデッド・レザー、リング・オヴ・プロテクション+3、アミュレット・オヴ・ナチュラル・アーマー+1、クローク・オヴ・レジスタンス+2、グラヴズ・オヴ・デクスタリティ+2、ウィングド・ブーツ、ヘルム・オヴ・コンプリヘンド・ランゲージズ・アンド・リード・マジック、ベルト・オヴ・ジャイアント・ストレンクス+4、 その他の所持品:チャムのペンダント、探検家の服、トラヴェル・クローク、ヒューワーズ・ハンディ・ハヴァサック、背負い袋、ベルトポーチ、水袋、高品質盗賊道具、ひっかけ鉤、消えずの松明、ロープ・オヴ・クライミング、絹ロープ50ft、ポーション・オヴ・キュア・モデレット・ウーンズ×2、錬金術師の火のビン×10、トウム・オヴ・クリア・ソウト+5、 所持金:1168gp、9sp、4cp、 大都市エニラマルトルの事件を解決した『ブレイブ・カルテット』の一人。 一見すると子供のように見えるが、外見からは想像もつかないほどの豪腕戦士で、“小さな巨人”の二つ名を持つ。 ____________________________________ ソーン(人間、クレリック8/ジャスティシアー7、LN、領域:力、破壊) HP:179、AC:28(+10鎧、+5盾、+1【敏】、+1反発、+1洞察) 【筋】19、【敏】12、【耐】16、【知】17(+5体得)、【判】18、【魅】14 技能ランク:聞き耳6、騎乗5、視認6、真意看破5、呪文学4、情報収集5、水泳5、生存5、捜索5、知識(宗教)5、知識(神秘学)5、跳躍5、登攀5、縄使い5、 特技:退散強化、追跡、強打、技能熟練、早抜き、組みつき強化、特殊武器習熟(枷)、手練の術者、素手攻撃強化、 特殊能力:アンデッド退散、力の領域特典、破壊の領域特典、生け捕り、非致傷打撃、弱体化攻撃、裏社会の理解、捕縛術、 言語:共通語、ノール語、 装備:メイス・オヴ・ナビアス(上級アーティファクト)、高品質の枷、+5ミスラル製ブレストプレート、+3アニメイテッド鋼鉄製ヘヴィ・シールド、リング・オヴ・プロテクション+1、くすんだ薔薇色の三角柱アイウーン・ストーン(AC+1洞察)、 その他の所持品:探検家の服、背負い袋、ベルトポーチ、水袋2つ、聖印(銀)、呪文構成要素ポーチ、ヒューワーズ・ハンディ・ハヴァサック、消えずの松明、トラヴェル・クローク、トウム・オヴ・クリア・ソウト+5、 所持金:934gp、 準備している呪文;0レベル呪文:クリエイト・ウォーター、ディテクト・ポイズン×2、ディテクト・マジック、ピュアリファイ・フード・アンド・ウォーター、リード・マジック、1レベル呪文:ディヴァイン・フェイヴァー×3、プロテクション・フロム・イーヴル×2、2レベル呪文:スピリチュアル・ウェポン、レジスト・エナジー×3、3レベル呪文:ディスペル・マジック、プロテクション・フロム・エナジー×3、4レベル呪文:ディヴァイン・パワー×2、デス・ウォード、 領域呪文;1レベル呪文:エンラージ・パースン、2レベル呪文:シャター、3レベル呪文:マジック・ヴェストメント、4レベル呪文:スペル・イミュニティ、 トラボクの村にある聖ナビアス教会に住む青年。 ある日、夢の中で「アヌジックの力を手に入れろ」というお告げを聞く。 その夢のことをダート司教に話したところ、それはおそらく上級アーティファクト『ザ・メイス・オヴ・ナビアス』のことなのではないかと言われる。 アヌジックの力捜索の旅を得て、上級クラス『ジャスティシアー』となったソーンは、フィース、ジェンナ、バンブルと次元界の冒険にでかけ、アヌジックの力の真の意味を知る。 ____________________________________ フィース(アアシマール、パラディン9/キャヴァリアー5、レベル調整値+1、LG) HP:196、AC:34(+1【敏】、+13鎧、+7盾、+1外皮、+2反発) 【筋】22(+6強化)、【敏】13、【耐】18、【知】14、【判】14、【魅】24(+4強化) 技能ランク:聞き耳4、騎乗13、交渉10、視認2、真意看破8、精神集中10、知識(貴族及び王族)5、知識(宗教)5、動物使い5、 特技:騎乗戦闘、駆け抜け攻撃、猛突撃、武器熟練:ランス、強打、 特殊能力:暗視60ft、聞き耳と視認+2、デイライト1回/日、酸と電気と冷気に対する抵抗5、善のオーラ、ディテクト・イーヴル、悪を討つ一撃2回/日、信仰の恩寵、癒しの手、勇気のオーラ、健全な肉体、アンデッド退散、特別な乗騎(プラック)、リムーヴ・ディジーズ2回/週、騎乗武器ボーナス(ランス)+2、〈騎乗〉ボーナス+4、宮廷知識、必殺突撃2回/日、騎乗武器ボーナス(ソード)+1、高速突撃、 言語:共通、セレスチャル、ドワーフ、エルフ、 装備:+1フレイミングロングソード、クラブ、名槍『悪魔退治』+1銀製ホーリィ・“イーヴル・アウトサイダー”ベイン・ランス、+5アダマンティン製フル・プレート、+5アニメイテッド鋼鉄製・ヘヴィ・シールド、リング・オヴ・プロテクション+2、アミュレット・オヴ・ナチュラル・アーマー+1、クローク・オヴ・カリズマ+4、ガントレット・オヴ・ラスト、 その他の所持品:探検家の服、トラヴェル・クローク、ヒューワーズ・ハンディ・ハヴァサック、背負い袋、ベルトポーチ、呪文構成要素ポーチ、水袋、袋、携帯用寝具、聖印(木)、軍用鞍、絹ロープ50ft、白金製の指輪2つ、 所持金:78879gp、3sp、経験点:118453xp 準備している呪文;1レベル呪文:ゴールデン・バーディング×2、2レベル呪文:シールド・アザー 幼い頃、セレスチャル・ウォー・ホースのプラックとともに教会に預けられ、育ったアアシマール(家計図に天界人の血が混じっている人間)。 正義感が強く、心優しい好青年で、皆から信頼されている。 大都市エニラマルトルの事件を解決した『ブレイブ・カルテット』の一人。 プラック(セレスチャル・ヘヴィ・ウォーホース、属性:NG) HD:10d8+40(120hp)、AC:28(-1サイズ、+2【敏】、+12外皮、+5鎧) 特技:持久力、疾走、複数回攻撃、肉体攻撃強化(蹄)、 フィースが小さい頃からずっとそばにいて見守ってきた聖なる魔獣。 ____________________________________ ジェンナ(人間のハーフセレスチャル、パラディン11、レベル調整値+4、LG) HP:154、AC:27(+10鎧、+3盾、+3【敏】、+1外皮) 【筋】16、【敏】16、【耐】18、【知】19(+5体得)、【判】18、【魅】20 技能:軽業7、騎乗5、交渉5、真意看破5、精神集中11、知識(宗教)10、跳躍5、治療5、動物使い5、 特技:強打、薙ぎ払い、組みつき迎撃、信仰の威力、一撃強化、 特殊能力:暗視60ft、デイライト(超常):回数無制限、ハーフセレスチャルの悪を討つ一撃(超常):1回/日、病気に対する完全耐性、[酸]、[電気]、[冷気]に対する抵抗10、ダメージ減少5/魔法、呪文抵抗21、毒に対する頑健セーヴ+4、善のオーラ(変則)、悪を討つ一撃(超常):3回/日、ディテクト・イーヴル回数無制限、信仰の恩寵、癒しの手55、勇気のオーラ、健全なる肉体、アンデッド退散、特別な乗騎、リムーヴ・ディジーズ2回/週、 擬似呪文能力:プロテクション・フロム・イーヴル3回/日、ブレス、エイド、ディテクト・イーヴル、キュア・シリアス・ウーンズ、ニュートラライズ・ポイズン、ホーリィ・スマイト、リムーヴ・ディジーズ、ディスペル・イーヴル、ホーリィ・ワード、それぞれ1回/日 言語:共通語、天上語、風界語、 装備:+1冷たい鉄製ホーリィ・ロングソード、+5ミスラル製ブレストプレート、+1アニメイテッド鋼鉄製ヘヴィ・シールド、 その他の所持品:探検家の服、銀製の聖印、背負い袋、旅人の服、ベルトポーチ、水袋2つ、呪文構成要素ポーチ、トラヴェル・クローク、トウム・オヴ・クリア・ソウト+5、サヴァイヴァル・ポーチ、 所持金:2694gp、 準備している呪文;1レベル呪文:クイック・マーチ×2、2レベル呪文:レジスト・エナジー×2、3レベル呪文:ディスペル・マジック、 天界人と人間の間に生まれたハーフセレスチャルの聖戦士。 フィースとジェンナは、幾多の冒険を共にし、お互いに信頼と尊敬の念を抱くパートナー同士である。 しかし最近は尊敬以外の別の感情が大きくなりつつある事に、お互い気づいていない。 ____________________________________ 【次元を駆ける四戦士(ソーン、フィース、ジェンナ、バンブル)の冒険】 ソーンはかつて、夢の中で、「アヌジックの力を手に入れろ」とのお告げを受け、教会のダート司教に相談したところ、それはおそらく上級アーティファクト『ザ・メイス・オヴ・ナビアス』のことなのではないかと言われた。 それ以来、ソーンは『ザ・メイス・オヴ・ナビアス』を手に入れようと、さまざまな冒険に出かけたが、全て無駄に終わっていた。 一方、ウィーノス・エルフ達による大都市エニラマルトルの大事件を解決した4人の英雄『ブレイブ・カルテット』の一人、聖騎士フィースは、聖戦士ジェンナの誘いで、七つの層なす天界山セレスティアへ、聖戦に出かけることになった。 いくらフィースが屈強な聖騎士とはいえ、次元界での遭遇は何が起こるかわからない。ありとあらゆる状況に対処できなければ生き残る事はできないだろう。そこで、フィースの親友であるソーンが共に行く事になった。 さらに、冒険者としての様々な技能に長けたドリック族の戦士バンブルも同行する事になる。 バンブル 「フィースには世話になってばかりだったから、恩を返すまたとないチャンスだ。オイラも協力するよ」 『次元界を駆ける四戦士』の結成である。 フィースの名槍『悪魔退治』がデヴィル(悪魔)達を貫き、バンブルの巨人殺しの魔剣『ビーンストーク』がフィーンディッシュ種ジャイアント達を斬り倒す。 聖戦士ジェンナが宙に舞い、悪しきもの共に聖なる剣を振るい、大判官ソーンの鉄槌が罪深き者達に裁きを下す。 そんな大冒険の末、次元界の神殿でソーンは偉大なる神、聖ナビアスから問われる。 聖ナビアス「アヌジックの力は手に入れたか?」 ソーン 「はい」 聖ナビアス「ならば答えよ。アヌジックの力とは何か?」 ソーン 「アヌジックとは、信頼。仲間達との絆の力です」 聖ナビアス「よくぞ答えにたどり着いた。今こそお前にこれを授けよう」 ソーンは上級アーティファクト『ザ・メイス・オヴ・ナビアス』を手に入れた。 バンブル、ソーン、フィース、ジェンナ達『次元界を駆ける四戦士』の圧倒的な強さにデヴィル(悪魔)達は、もはや太刀打ちできぬと見て、伝説の傭兵赤竜ヴァリノグトークラクス(超大型サイズのマチュア・アダルト・レッド・ドラゴン)を雇うことにした。 これで形勢は一気に逆転することになる。 しかし、『次元界を駆ける四戦士』には、伝説の傭兵竜ヴァリノグトークラクスに対抗する切り札があった。 バンブルの幼馴染にして大親友のハーフエルフ、アルウィンは現在存在する中で最強のドラゴンスレイヤーである。 彼の力をもってすれば、伝説の傭兵竜ヴァリノグトークラクスを倒す事も夢ではない。 バンブルは三ヶ月ぶりに、アルウィンに会いに行く事にした。 そのために一旦、次元界からティーリーフ邸に帰ってきた。 ―ティーリーフ邸― バンブル 「(チャム達には伝説の傭兵竜の事は言わない方がいいな)ただいま」 ジャン(7歳) 「バンにいちゃんおかえり!」 チャム 「おかえりなさいバンブル。先日、教会のかたが来て、次元界での活躍の話を聞かせてくださったの」 アン 「すごいです。『次元界を駆ける四戦士の強さに悪魔達はなすすべなし』とおっしゃられていました」 チャム 「3ヶ月間の長かった戦いもこれで終わったのね。お疲れ様」 バンブル 「・・・えっと・・・ああ、そうだな・・・」 チャム 「・・・・・・・・・」 バンブル 「・・・そうそう明日、久しぶりにアルウィンに会いにトニムの森へ行こうと思ってるんだ」 ビリー(12歳) 「え、アルにいに会いにいくの?オレっちも連れてってくれよ」 ジャン(7歳) 「おいらも」 ディーネ(ハーフエルフ、13歳) 「わたしも」 トレイシー(9歳) 「ボクも。アルウィンお兄ちゃんに魔法を教えてもらいたいな」 メーラ(5歳) 「メーラちゃんも!らびおねえちゃんに会いたいよう」 バンブル 「ははは、まあ落ち着けってみんな。それはまた次の機会で、今回は急ぎ・・・いや、そのなんていうか」 チャム 「(今回、アルウィンに会いに行くのがただの遊びではないと察して)そうね。まだトニムの森近辺は、怖い魔物の残党が出没するわ。今回はみんなで待っていましょう。エニラマルトルの警備が強化されて、街道が安全になればいつでも行けるようになるんだから」 バンブル 「チャム・・・」 ―以前フィースが解放した廃墟を改造して作った殉教者の墓― ソーン、フィース、ジェンナの3人はビズィのお墓参りに来ている。 フィース 「ビズィおぢさん、安らかにお眠りください」 ジェンナ 「あなたの勇敢な行動は、生涯忘れません」 ソーン 「ああ、あの時、私がキュアをかけていれば・・・」 (『運命の風〜外伝〜』 第4.5話 追い風に吹かれて参照。) その時、ソーンの脳裏に天国(または地獄?)から今は亡きビズィおぢさんの声が聞こえた・・・ような気がした。 ビズィ(の魂?)「ソーン、もう昔のことはいい。それよりお前、15レベルになったんだろ?それならクレリックの7レベル呪文リザレクションがとっくに使えるはずだ。さあ、おもいっきりかけてくれ。もちろんリザレクションを唱えるための物質要素にかかる1万ゴールドは、お前さんが今までの冒険で稼いだ金でなんとかなるよな?足りなきゃフィースの金も合わせて何とかなるはずだ」 ソーン 「え、あ〜、それは・・・(っつーか、いきなりメタな話来た・・・)」 ビズィ(の魂?)「心配するな。リザレクションで生き返るとレベルが下がるか、下げられなきゃ【耐久力】は減るって言いたいんだろ?俺が死んだのは2レベルだ。1レベルキャラで無事復活するから【耐久力】は減らない」 ソーン 「いや、その・・・」 ビズィ(の魂?)「アイムウェイリ〜ング!(I’m waiting.)」 (日本語字幕:お急ぎ願いま〜す!) ビズィ(の魂?)「このエウルブ地方にはお前に適うレベルのクレリックはいない! さあ、神のご加護を!偉大なる聖ナビアスの奇跡を見せてくれ! おお神よ、(十字を切って)ラーメン・・・じゃなくてアーメン」 ソーン 「いやあ、実は・・・確かに15レベル・キャラクターにはなったんだけど、15レベル・クレリックではなく、クレリック8/ジャスティシアー7のマルチ・クラスだから4レベル信仰呪文までしか唱えられないんだ」 ビズィ(の魂?)「ファック!考えられない!なんでジャスティシアーなんかになったんだ!お前の神への献身はその程度だったのか!」 ソーン 「・・・その程度もなにも、聖ナビアスの使徒として、罪深きものどもに裁きの鉄槌を下すためにジャスティシアーになったんですよ・・・」 ビズィ(の魂?)「ファッキン、ファッキン、ファッキン・・・なんてこった!考えられない!そうだ!再構成だ!次のレベルアップでクラスを再構築するんだ!」 ソーン 「おぢさん、無茶言わんで・・・(^^;)」 フィース 「ん?ソーンどうかしたのかい?」 ソーン 「・・・ハッ!(正気に戻る)・・・いや、なんでもない」 ―翌朝のティーリーフ邸― チャムがお弁当(アルウィンとラヴィリーナの分もある)を用意してくれた。 チャム 「行ってらっしゃいバンブル。あまり長くはならないわよね?」 バンブル 「ああ、行ってくる。なあに久々にアルウィンと遊んでくるだけさ」 チャム 「そうだ!ラヴィに会った時に渡すように頼まれていた物があったんだわ。ちょっと待ってて」 衣服が入った包みを持ってくる。 チャム 「はいこれ。婦人服専門店『エリザベス』の新作候補らしいんだけど、ぜひ着て感想を聞きたいそうなの」 バンブル 「ま〜たやたらとハイカラなデザインなんだろうな」 チャム 「あはは(^^;)。近いうちに服飾の新作発表会・・・たしか、『エリザベス・コレクション、略してエリ・コレ』って言っていたかしら?そういうイベントを企画しているんだって」 バンブル 「そのうちモデルにスカウトしてきたりして」 バンブルはトニムの森へ向かった。 ―トニムの森― 3か月ぶりの再会を果たすアルウィンとバンブル。 アルウィン 「バンブル久しぶりだな。半分エルフの俺にとって3ヶ月なんてすぐなはずなんだけど、随分長く感じたよ」 バンブル 「それだけ充実してたってことだろ。オイラの方も色々あって、随分長い3ヶ月だったよ・・・って、イクス村が襲われたあの日から、ゆっくりしたことなんて一度もなかったっけ」 アルウィン 「ああ、そうだな。みんなは元気かい?」 バンブル 「もちろん。トレイシーが早くアルウィンに魔法を習いたいって言ってたぜ」 アルウィン 「そのうち教えに行こうと思うけど、俺の技術は魔法戦士向けだから、先にチャムにスワッシュバックラーの基本くらいは習っておいた方がいいんじゃないかな」 バンブル 「そういや、サウスレイ先生も魔法剣士だったもんな」 アルウィン 「のんびり屋で戦いは好きじゃないっていう割には、覚えている魔法は戦闘的な魔法が多かったよ。本人曰く、危険を回避するには力が必要だって・・・先生も俺なんかよりもっと魔法に対して積極的な生徒が欲しかったろうに」 バンブル 「いや、アルウィンほどサウスレイ先生の後継者にふさわしい奴はいないさ。あ〜そうそう、これをラヴィに渡すように言われてたんだ。(衣服が入った包みを渡す)エリザベス店長の新作だってさ」 アルウィン 「新作ってことは、、また前衛的なデザインなのかな?」 袋には『妖精のレオタード』という名称が書いてある。 バンブル 「レオパルドっぽくてちょっとカッコイイ名前だな」 そこにラヴィリーナがやってくる。 ラヴィリーナ 「バンブル久しぶり〜元気してた?」 バンブル 「おう!ラヴィも元気そうでなによりだ・・・ってあいかわらず普段は裸で過ごしているんだ(^^;)」 アルウィン 「ちょうどよかった。これ、エリザベス店長からラヴィへお試し品だって(衣服が入った包みを渡す)」 ラヴィリーナ 「新しいお洋服?さっそく着てみるね」 ラヴィリーナは妖精のレオタードに着替えた。 ラヴィリーナ 「見て見て!ハートがいっぱいでかわいい」 バンブル 「ぶっ!・・・予想の斜め上を行くデザインだった(^^;)」 アルウィン 「緑色がそこはかとなく森の妖精をイメージ・・・しているのかな」 ―トニムの森(ローリエリーナの寝室)― 今日は外部からの客が来るので、ローリエリーナは余所行き用の一張羅を取り出して着る。 ローリエリーナ 「久々に着たけど、どう?おかしくないかしら?」 スコラル 「ばっちりや。街にいるエルフの冒険者に見えるで」 ―トニムの森― ソーン、フィース、ジェンナがトニムの森にやってくる。 ソーン 「いかにも自然の種族が暮らしていそうな森だ」 木漏れ日がジェンナの鎧に反射して幻想的な輝きを放っているのを見たフィースが思わずため息を漏らす。 フィース 「綺麗だ・・・」 ジェンナ 「まさに自然の美しさですね」 フィース 「あ、ああ、綺麗な木だし、空も綺麗だ」 次のページへ ページ: 1/ 2/ 3/ 4/ 5/ 6/ 『運命の風』(Wind of Fate)ギャラリー へ戻る |