『運命の風』(Wind of Fate)第10話 順風満帆(Wind of destiny編02)へ戻る ページ: 1/ 2/ 3/ 4/ 5/ 6/ 1ページ目D&D3.5edキャンペーン『Wind of destiny』#3『熱風地獄』 水の遺跡でウォーター・エレメンタルの試練を乗り越え、水のプレートを手に入れたアルウィン、ラヴィリーナ、ローリエリーナ、スコラルのプラズマ・カルテット一行は、ニンフのリップがいる湖へ戻ってきた。 ラヴィリーナ 「ただいま〜♪」 リップ(ニンフ) 「おかえりなさいませ〜。無事、水の遺跡を攻略されたようで何よりです」 スコラル 「さっそく次の遺跡に行きたいとこやけど、その前に買い物したいな」 リップ(ニンフ) 「この湖にはいくらか魔法アイテムが貯蔵してありますので、お気に召したものがありましたら販売いたします」 アルウィン 「それはありがたい」 アルウィンはリング・オヴ・プロテクション+1を下取り買取りしてもらい、+3に買い替え。 スコラルはリング・オヴ・プロテクション+3と、くすんだ薔薇色の三角柱のアイウーン・ストーン(ACに+1洞察ボーナス)を購入。 ―翌朝― リップ(ニンフ) 「さあ、次は火の遺跡です。あたり一面灼熱の場所なので、何の準備もなしに行くと、全身大火傷してしまいます。これをお貸ししますので、身につけて行ってください」 リップは4人それぞれに赤い宝石がついた指輪を貸し出してくれる。 ラヴィリーナ 「この指輪は?」 リップ(ニンフ) 「メジャー・リング・オヴ・エナジー・レジスタンス[火]([火]に対する抵抗20を得る指輪)です。ある程度までならば火によるダメージを無効化できます」 ラヴィリーナ 「わぁ、ありがとう!」 リップ(ニンフ) 「異形の者達を退治してくださいましたし、あなた方の森の復活というのに興味がありますので」 ローリエリーナ 「それなら、トニムの森を復活させて、リップを招待するというのはどうかしら」 リップ(ニンフ) 「え、良いのですか?すごく嬉しいです!」 ローリエリーナ 「ええ、大歓迎よ。トニムの森を自然を大切にする妖精達の憩いの場として発展させて行きたいと思っているの」 ラヴィリーナ 「そのためにも森を必ず復活させなきゃ!よ〜っし、次の遺跡へ、行っくよ〜♪」 リップ(ニンフ) 「この先にあるポータルをくぐると、火の遺跡に通じる水路に通じています。その水路をまっすぐ泳いでいけば火の世界に着くのですが、その肝心なポータルの入り口付近には歳経りたるブラック・プディングがいて、道を塞いでいるのです。まずはそれを駆除しなければなりません。くれぐれもお気をつけて」 スコラル 「ブラック・プディングっちゅうたら、ちょうど前回ヒュドラ達が生息する沼地を抜けたとこにおった超大型の黒いスライムやな」 アルウィン 「歳経りたるブラック・プディングは通常のブラック・プディングよりもずっと大きくて脅威度も格段に高いはずだから気をつけよう」 スコラル 「せやな。火の遺跡攻略前に無駄に消耗しとうない」 ラヴィリーナ 「じゃあ、出発準備のご飯会しよ〜♪」 スコラル 「ウチはメインディッシュすっとばしていきなりデザートのオップルパイいただくで〜」 ローリエリーナ 「あっコラッそういう不意討ちやめなさい!」 アルウィン 「とりあえず食事の用意をはじめようか(^^;)」 リップ(ニンフ) 「あ、それなら、ここから少し行った所に、おいしいお魚がたくさんとれる湖がありますよ」 ローリエリーナ 「え?そこでお魚とっちゃって良いの?」 リップ(ニンフ) 「はい。食物連鎖は自然の摂理です」 ローリエリーナ 「こうなったら、またあたしの出番ね」 スコラル 「あ〜、今回はウチにまかせてくれへん?ローリエのインファイト・フィッシングはヌシ・レベルの巨大魚向けで、せっかく良い魚がぎょうさんおる湖が一瞬で戦場になってまう」 スコラル 「普通の魚を釣るんやったらウチのルアー・フィッシングで充分やろ」 ラヴィリーナ 「ルアー?」 スコラル 「これのことや」 スコラルはヒューワーズ・ハンディ・ハヴァサック(たくさん入る魔法のバッグ)から、じゃらじゃら音が鳴る箱と釣竿を取り出した。 箱を開けると、中には小魚を髣髴とさせるような造形の小物がたくさん入っている。 ラヴィリーナ 「可愛いお魚さんのおもちゃだ〜♪」 アルウィン 「よく出来た造形だな。これなんか銀色の魚の骨のカタチしてる」 スコラル 「これらはルアーっちゅうて、簡単に言えば、魚釣りの餌の役目をするんや。その骨のはスケルトンやな」 ローリエリーナ 「そういえば、スコラル、たまにお土産にお魚釣って持って来てくれたわよね」 スコラル 「近所じゃあ、釣り名人『ミラクルスコ』って呼ばれとったんや」 ローリエリーナ 「助かるわ。お言葉に甘えさせてもらうわね」 そんなこんなで、プラズマ・カルテット一行はリップに教えてもらった湖にやって来た。 スコラルは髪をほどき、額にバンダナを巻いた。 ミラクルスコ 「さぁて、どのルアーにしようかな〜♪」 ラヴィリーナ 「ねえスコ姉、このイルカさんみたいなのかわいいね」 ミラクルスコ 「そのルアーはイルカイザーっちゅうんや、よっしゃ!じゃ、今回はイルカイザーでいこか」 【ミラクルスコのマスター・フィッシング】 DM(ナレーション)「さあ体験しよう!ルアー・フィッシングの感動! マスターへの道が今、示される」 ミラクルスコ 「頼むでイルカイザー」 DM(ナレーション)「我々のターゲット、魚を、水面で誘って確実に仕留める。 それがイルカイザーだ。したたかで強力な、トップウォーターのハンター」 ミラクルスコ 「イルカイザー、イルカの形をしたこのマスター・ルアー、実はこいつはトップウォーターや。 このぐらいの角度で、水面に浮く、そして、ロッドワークによって、左右に首を振りながら・・・ (手で持ったルアーを小刻みに振って見せる)この動きに魚はたまらず、食いついてくる。 この傷だらけの戦歴を見たってや。これこそがイルカイザーや」 DM(ナレーション)「過激なまでに挑戦的なトップウォータープラグ、イルカイザー。 全長7センチ、重さ8グラム。イルカのフォルムをさらに洗練し、アクション性を高めた。 アピール度の高い、攻撃的な目が、その果敢な性格を物語る。 イルカイザーの得意技、左右に大きく首を振って泳ぐ、ウォーキング・ザ・ドッグ・アクション。 内部に装填されたウェイトが、そのためのベスト・バランスを生む」 アルウィン 「過激なまでに挑戦的、攻撃的な目、果敢な性格、すごく強そうで頼もしいな」 スコラルは、さっそくルアーを湖にキャストしてみた。 ヒュン!ぽちゃん ミラクルスコ 「キャストして、ルアーが着水する。まあ、待ってから、動き出させるっていう方法もあるし、 待たずに落ちたと同時に動き出させるっていう方法もある。ちょん、ちょん・・・ ロッドの先をほんの少し、ちょん、ちょん・・・っと、こういう風に動かす。 こぉ〜んな感じが良いわけや」 DM(ナレーション)「ロッド操作でこの動きを与えてやれば、 イルカイザーはランカーキラーに変貌する。」 ミラクルスコ 「よぉし・・・」 DM(ナレーション)「弱った小魚が、心もとなく逃げまどう動き、 イルカイザーは、これで魚を幻惑する」 ローリエリーナ 「弱った魚の心もとない動きって・・・過激なまでに挑戦的、攻撃的な目、 果敢な性格はどこに行ったの?」 ミラクルスコ 「細かいことええねん、イルカイザーすごいねん」 DM(ナレーション)「・・・あ〜、オホン、さて、 ではその実力が最大限発揮されるのは、どんな状況なのか」 ミラクルスコ 「水面をず〜っと見てっとや。パシャパシャッ、パシャパシャッ、ってやるような時がある。 そこへね、すかさずキャストするんや。ライズをしてる、そうやなあ、2メーターから 5メーターくらい先にキャストして、ちょっと待ってから、ちょんちょん、ちょんちょん、ちょんちょん、ちょんちょん、ちょんちょん、ちょんちょん、ちょんちょん・・・ こいつに魚が飛び出してくる時ってすごい迫力があるで?ぶわぁ〜って、 すかさず合わせてや?『フィ〜ッシュ!』って言ってや」 DM(ナレーション)「よぉしわかった。後は実践あるのみ。イルカイザーでランカーを狙おう。 スコは朝靄が残る波一つない湖に出た。まさにトップウォーター狙いのコンディション」 ミラクルスコ 「トップウォーター・ルアーは広範囲に探る事がコツ、少し待って、水面に波がなくなったら・・・」 (ロッドを動かす) DM(ナレーション)「そう、ロッドでアクションをつけてやる。 イルカイザーには、スプリットリングが着いているが、それを外し、 ライトスナップを使った方が動きが良い」 ミラクルスコ 「ルアーを良く見て、リズムを合わせてあげるんや」 DM(ナレーション)「オープンウォーターを広く探った後は、岸際の攻めに移る」 回収して再度キャスト、ヒュンッ、ポチャ。(魚が食らいつく) ラヴィリーナ 「あっ!お魚!」 DM(ナレーション)「なんと、着水と同時だった!」 ミラクルスコ 「よし、フィ〜ッシュ!よぉ〜し、さすがイルカイザーや、一発で出た」 しかし、魚に引っかかった針が外れた。 ミラクルスコ 「わ〜お」 即座にロッドを構え直す。 DM(ナレーション)「バレても騒がず、すかさずまたキャスト。スコの早業。」 ヒュンッ、ポチャン。 (また着水と同時に魚が食らいつく) ミラクルスコ 「よ〜し出た!よぉしフィ〜ッシュ。入れ食いやで?お〜、ナイス! よぅし、すごいやろ?イルカイザーって。バッチリや」 DM(ナレーション)「確かにすごい反応だ」 ミラクルスコ 「ゲットやで」 スコラルは魚の口を掴んで持ち上げる。 ラヴィリーナ 「スコ姉すご〜い!」 ローリエリーナ 「お見事・・・だけど、着水と同時に食らいついたって事は、 弱った魚の動きで幻惑する暇もなかったわね(^^:)」 ミラクルスコ 「ええねん、イルカイザーすごいねん」 DM(ナレーション)「魚を外してバケツに入れながら、スコの目は次の獲物を鋭く捕らえた」 ヒュンッ、ポチャン。 (また着水と同時に食らいつく) ミラクルスコ 「よ〜し出た!フィ〜ッシュ」 ラヴィリーナ 「ふぃ〜っしゅ!」 ローリエリーナ 「Fi〜sh!」 アルウィン 「フィーッシュ!」 ミラクルスコ 「お〜連続やで?これがイルカイザーの威力や。ウィ〜!ナイス!」 DM(ナレーション)「チャンスには攻め続けるのが釣りの鉄則」 2匹目の魚をバケツに入れ、すぐさまキャストする。 ヒュンッ! ミラクルスコ 「落ちる」 ポチャン。(また着水と同時に魚が食らいつく) ラヴィリーナ 「ふぃ〜っしゅ!」 ローリエリーナ 「Fi〜sh!」 アルウィン 「フィーッシュ!」 ミラクルスコ 「おぉ〜しナイスフィッシュ。見とった今の出方?お〜し、んん〜♪ ジャンプして、イルカイザーをとって来た。おぉ〜。恐るべし、イルカイザーの威力」 3匹目ゲット。 DM(ナレーション)「実際、イルカイザーの威力は底知れない」 ヒュンッ、ポチャン。 (着水して一瞬後、魚が食らいつく) ラヴィリーナ 「ふぃ〜っしゅ!」 ローリエリーナ 「Fi〜sh!」 アルウィン 「フィーッシュ!」 ミラクルスコ 「もう一発や。んんん〜ナイス♪」 DM(ナレーション)「もっとも、イルカイザーに命を吹き込み、 魚が襲ってきたら手堅く合わせて逆襲するスコの技も、忘れてはならない。 特に魚が小さい場合、フッキングのタイミングが難しい」 4匹目の魚を掴みあげる。 ミラクルスコ 「あ〜、コバッチィだったな」 小さめの魚をバケツに入れる。 ミラクルスコ 「あの、ダ〜ンと出てる時にはジャストフッキングしてもかめへん。 それ以外の時には一呼吸置いてからや」 DM(ナレーション)「なるほど」 ヒュンッ、ポチャン。 (着水して一瞬後、魚が食らいつく) ミラクルスコ 「よし、OK!フィ〜ッシュ!」 5匹目を掴みあげる。 ミラクルスコ 「フィ〜ッシュ、OH! match game!ナイスジョブ!ワ〜オ!よ〜し、んん〜ベリー♪」 DM(ナレーション)「入れ食いを楽しみながらも、 スコは魚たちの反応が少しずつ変わってきているのを感じていた・・・」 ローリエリーナ 「さすがスコラル。ミラクルスコの名は伊達じゃないわね・・・ って、某釣りアニメのパロディ、どこまで続ける気?」 ミラクルスコ 「や〜、ついつい」 DM「本編に戻します」 アルウィン 「DM、プレイヤー共に釣りの知識無いから、これ以上知ったか続けるとボロが出まくるところだったな」 いろいろと朝のノルマをこなしてから、スコラルが吊り上げた魚をみんなで食べつつ、テーブルクロス・オヴ・アルスリード(下級アーティファクト)でヒーローズ・フィーストを使い、一時的HPと命中士気ボーナス、恐怖と毒に対する完全耐性を得て、出発する一行。 ローリエリーナ 「今日のラヴィのほぷぺは〜お魚食べてぴっちぴちの『ぴちぴちほぷぺ』♪」 ローリエリーナはラヴィリーナがなんだかさみしそうな顔をしていることに気づく。 ローリエリーナ 「ラヴィどうしたの?」 ラヴィリーナ 「さっきのお魚料理の大根おろしでパパのことを思い出しちゃって・・・」 ローリエリーナ 「パパ、大根おろし作るの得意だったものね」 ラヴィリーナ 「すごい速さで擦って、あっという間に山盛りにしちゃうの」 ローリエリーナ 「ラヴィったら子供の頃、山盛りの大根おろしを喜んで頬張った後、辛すぎてわ〜わ〜泣いちゃったわね」 ラヴィリーナ 「でもその後もみんながおいしそうに食べるのを見ると懲りずにまた頬張って、やっぱり辛くて泣いちゃっての繰り返しだったな〜」 ―ポータルの入り口付近― ブラック・プディングがいると思われる近辺にやってきたラヴィリーナはシールドの呪文を唱え、魔法の力場でできた盾を作り出す。 ラヴィリーナ 「AC(防御能力)が高いあたしが先頭に出て攻撃を食い止めるわ」 ローリエリーナ 「気をつけてね。少しでも怪我しそうになったらすぐにお姉ちゃんと交代するのよ」 ラヴィリーナ 「うん、大丈夫!」 いよいよ歳経りたるブラック・プディングとご対面。 ____________________________________ 【歳経りたるブラック・プディング】巨大サイズの粘体 ブラック・プディングの中でも最も年を経たものは、死をもたらす巨大な漆黒のプールである。 戦闘 歳経りたるブラック・プディングの酸攻撃のセーヴ難易度(難易度29)は、追加ヒット・ダイスと【耐久力】値の上昇に従って修正されている。 (D&D第3.5版モンスター・マニュアルより) 有機物も金属も速やかに溶かしてしまう酸性の消化液を分泌する。 石を溶かすことはできない。 木製や金属製の武器でブラック・プディングに命中を与えた場合、難易度29の反応セーヴに成功しないと即座に溶けてしまう。 また斬撃や刺突ではダメージを与えられず、分裂させてしまう。 ____________________________________ 戦闘開始! 【1ラウンド目】 ラヴィリーナ 「レーザー光線ビーム!3発命中!44ダメージ!」 スコラル 「ウチもブラック・プディングには近づきとうないからな。7レベル・マジック・ミサイルのワンド発射!14ダメージ!」 ローリエリーナ 「スコーチング・レイ3発命中で54ダメージ!」 アルウィン 「スコーチング・レイ2発(ラヴィリーナとローリエリーナが3発撃てるのに比べ、アルウィンの術者レベルでは、一度に2発しか撃てない)命中で21ダメージ!」 ブラック・プディングはのろのろと反撃(20フィート離れた所にいるラヴィリーナを攻撃)してくるが、ラヴィリーナがそれをよける。 ラヴィリーナ 「力場の盾の効果が手助けしてくれるから、だいぶよけやすいわ」 【2ラウンド目】 ラヴィリーナ 「(5フィート・ステップでブラック・プディングの攻撃範囲から離れて)スコーチング・レイ3発命中!39ダメージ!」 スコラル 「7レベル・マジック・ミサイルのワンド発射!15ダメージ!」 ローリエリーナ 「スコーチング・レイ3発命中で41ダメージ!」 アルウィン 「スコーチング・レイ2発命中で24ダメージ!」 ブラック・プディングはのろのろと(5フィート前進して)反撃してくるが、またもやラヴィリーナがそれをよける。 【3ラウンド目】 ラヴィリーナ 「(5フィート・ステップで離れて)スコーチング・レイ3発命中!41ダメージ!」 歳経りたるブラック・プディングはそのまま地面にベチャリと潰れるようにして動かなくなった。 戦闘終了。 歳経りたるブラック・プディングのいた場所の奥に、次元の門(ポータル)がある。 アルウィン 「このポータルをくぐれば水路に出るんだな」 ラヴィリーナ 「またパール・オヴ・サイリン(水中活動を助ける魔法の真珠)の出番ね」 次元の門(ポータル)をくぐると、あたり一面が水中になる。 ―水中― 人魚達に借りたパール・オヴ・サイリンのおかげで一行は水中でも呼吸ができるうえに、自由に動く事が出来る。 一行が水の通路を通っていくと巨大サイズの水棲生物2体が、戦っている場面に遭遇する。 スコラル 「なんやなんや、マッコウクジラと巨大イカの決闘か?」 ローリエリーナ 「あれは巨大イカじゃないわ!悪しき魔獣クラーケンよ!」 アルウィン 「クラーケンだって!?それはまずい!」 この戦いは、圧倒的にクラーケンが有利である。 ラヴィリーナ 「クジラさんを助けましょう!」 ____________________________________ 【カシャラット・ホエール(歯鯨)】巨大サイズの動物 マッコウクジラとしても知られる、このクリーチャーは60フィート(約10〜20m)ほどにまで成長しうる。カシャラット・ホエールはジャイアント・スクウィッド(巨大イカ)を餌にしている。 (D&D第3.5版モンスター・マニュアルより) ____________________________________ 【クラーケン】巨大サイズの魔獣(水棲) このクリーチャーの姿は巨大なイカのようで、流線型の体、まん丸い2つの目玉、そして無数の触手を有する。胴体は長さおよそ30フィート、つまり9mほどもあって、幾重もの分厚い筋肉の層で守られている。 攻撃的かつ残忍で高い知性を持つクラーケンは、海中世界すべての覇者である。この巨大な怪物が海上で目にされることはめったにないが、この怪物によって、船が水中に引き込まれたり、まるまるひとつの島から生き物の姿が消え失せたりといった逸話が伝わっている。 クラーケンは、海上から数千フィート下の深海に住処を定める。しばしば、いくつもの洞窟が繋がった空間に住んでいる。いくつかの部屋には呼吸可能な空気が満たされていて、クラーケンに仕えると同時に食事ともなる人型生物の奴隷を住まわせ、繁殖させている。 この魔獣の触手のうち6本は、30フィート(約9m)ほどの短い腕である。残る2本は60フィート(約18m)近く、恐ろしげな逆刺(さかとげ)がびっしりと生えている。くちばし状の口は、胴体の下部、触手の付け根の部分に位置している。 クラーケンは共通語と水界語を話す。 ____________________________________ 戦闘開始! 【第1ラウンド】 ラヴィリーナ 「クジラさん、今助けるわ!ヘイスト!(パーティは加速状態となり、全力攻撃の回数追加、命中判定+1、ACと反応セーヴに+1回避ボーナス、移動力30ft増加)」 ローリエリーナ 「クラーケンにカタナで移動攻撃命中!16ダメージ!」 突如現れた二人のエルフの存在に気づいたクジラは、不思議な穏やかさを覚えた。 野生エルフのレンジャーであるイスリルル姉妹は動物達に対して共感能力が高く、好感をもたれやすいのである。 逆に邪悪な魔獣クラーケンは、乱入者に苛立ちを覚えた。 クラーケン「いよよよよ〜、いきなり何ヤツけん!?この自称クラーケンの中のクラーケン、その名も誇り高きハイクラケンのイヤザック=アシモフ=カジリアッチ4世様と知っての狼藉けん!?こんクジラばイヤザック様の獲物けん誰にも譲らんけんね!ハ〜ヒフ〜ヘホ〜〜〜!!」 イヤザック=アシモフ=カジリアッチ4世(クラーケン)はカシャラット・ホエールに2本の触手と6本の腕と噛みつきの9連続攻撃をしかけ、一気にダメージを与える。クジラはかなり苦しんでいる。次のラウンドで死亡は確定だろう。 アルウィン 「それ以上やらせてたまるか!行くぞ移動攻撃!」 アルウィンが接近すると、クラーケンの触手による機会攻撃が来る。 イヤザック=アシモフ=カジリアッチ4世「うるさいうるさいうるさーい!!出たな、お邪魔虫!みんなまとめてやっつけてやる〜!!・・・けん」 アルウィンに触手が命中して20ダメージを与える。さらにそのまま組みつこうとする。 アルウィン 「特技:≪組みつき迎撃≫発動!組みついてくるクラーケンに強打(5点)を使った機会攻撃42ダメージ!そのまま対抗組みつき判定に勝利!組みつかれずに済んだ!今度はこっちの番だ!攻撃命中!36ダメージ!」 スコラル 「『ハイクラケン』なんて種族初めて聞いたで、名前といい、口調といい、色々ネタ盛りすぎて突っ込みどころ満載やけど、今はツっこまんとこ。クラーケンに回り込んで移動攻撃!急所攻撃が加わって38ダメージや!」 【第2ラウンド】 ラヴィリーナ 「ロングソードで移動攻撃!クリティカル・ヒット!27ダメージ!」 ローリエリーナ 「カタナで連続攻撃2発命中!22と13ダメージ!」 イヤザック=アシモフ=カジリアッチ4世「絶〜対に許さんぞ虫けらどもぉ!じわじわとなぶり殺しにしてくれる、一人たりとも逃がさんぞ!覚悟しろ〜!!・・・けん」 クラーケンはカシャラット・ホエールに2本の触手で攻撃して死亡させる。 ラヴィリーナ 「ああ!クジラさんが!!」 続いてアルウィンに1本目の腕で攻撃12ダメージを与え、2本目と3本目でラヴィリーナを攻撃するがかわされ、4本目と噛みつきでローリエリーナを攻撃するがかわされ、5本目と6本目をスコラルに命中させ、それぞれ9点と9点ダメージをあたえ、そのままスコラルに組みついてしまう。 腕による締め付けダメージ10点と12点ダメージ。 スコラル 「うわ!離さんかいボケ!ぐえっ!苦しい!一気にHPを減らされてもた。このままじゃ次のラウンドでウチ死ぬんちゃう?」 アルウィン 「その前にケリをつける!クジラのカタキ、とらせてもらうぞ!秘技!アーケイン・ストライク!(3レベル呪文フライの魔力が剣に宿る)42と39ダメージ!」 イヤザック=アシモフ=カジリアッチ4世「うぎゃあぁぁぁ〜っ!ばいばいき〜〜〜ん!」 自称ハイクラケンのイヤザック=アシモフ=カジリアッチ4世は息絶えた。 戦闘終了。 次のページへ ページ: 1/ 2/ 3/ 4/ 5/ 6/ 『運命の風』(Wind of Fate)ギャラリー へ戻る |