『運命の風』(Wind of Fate)第五話へ戻る ページ: 1/ 2/ 1ページ目D&D3.5edキャンペーン『Wind of fate』【キャラクター】 ____________________________________ チャム・ティーリーフ 種族:ドリック族 ドリックの貴族の娘。 現在は大都市エニラマルトルのティーリーフ邸の主で、イクス村の孤児達を養っている。 ____________________________________ ディーネ(13歳)、種族:ハーフエルフ 5人の子供達の中で最年長の女の子。 いつも進んで家事手伝いをしている。 同じハーフエルフであるアルウィンを慕っている。 ____________________________________ ビリー(12歳)、種族:人間 5人の子供達の中で兄貴分を気取っている。 一つ年上の女の子ディーネとはよく意見が対立し、口喧嘩するが、実は密かに想いを寄せている。 ____________________________________ トレイシー(9歳)、種族:人間 おとなしい性格で少し引っ込み思案。 本を読むのが大好きで、将来は、魔法使いになりたいと考えている。 ____________________________________ ジャン(7歳)、種族:人間 背が低いため、小さくても強いバンブルに憧れている。 ____________________________________ メーラ(5歳)、種族:人間 最年少の女の子。 お人形や小動物が大好きで、いつもぬいぐるみを抱っこしている(寝る時も一緒)。 ____________________________________ D&D3.5edキャンペーン『Wind of fate〜外伝〜』 第5.5話 『チャムの冒険』 これはバンブル、アルウィン、ラヴィリーナ、フィースがレッド・ドラゴン退治に出かけている時の話である。 ―ティーリーフ邸近く、立ち入り禁止の坑道― ビリー、トレイシー、ジャンの3人は立ち入り禁止となって久しい地下下の坑道にやってきていた。 トレイシー「ねえ、やめようよ」 ジャン「そうだよ。チャム姉ちゃんに怒られるよ」 ビリー「言わなきゃバレないって。ジャンはアル兄やバン兄みたいに強くなりたいんだろ?これくらいの事で怖がってたらいつまでたっても強くなれないぞ」 ジャン「おいら、怖くなんかないよ!」 ビリー「よし、じゃあオレとジャンだけで行こうぜ。トレイシーは帰ってな。でもこの事はチャム姉ちゃんに言うなよ?」 トレイシー「・・・うん・・・」 ―お昼時のティーリーフ邸― チャム、ディーネ、メーラ、そしてトレイシーは食卓についていた。 チャム「ビリーとジャンはどこへいったの?」 ディーネ「アタシ知らない」 メーラ「メーラちゃんも知らな〜い」 トレイシー「・・・・・・」 チャム「トレイシー、知っているのね?」 ビリーに言うなと言われたものの、嘘をつけないトレイシーはビリーとジャンが立ち入り禁止の坑道に行った事を話す。 柵が古くなり、壊れていたため、進入が可能になってしまっていたのだという。 チャム「大変!あそこには危険な生物がいると言われているのよ。こうしてはいられないわ!」 チャムは、家にあったチェイン・シャツ(鎖で作られたシャツ)を着て、ショート・ソード、ダガー、スリングで武装して、ロープとエヴァーバーニング・トーチ(消えずの松明)を持ってすぐに出かける。 ____________________________________ チャム・ティーリーフ クラス:ローグ1/スワッシュバックラー1 特技:イニシアチブ強化、武器の妙技 特殊能力:急所攻撃+1d6、罠探し 言語:ドリック語、共通語、エルフ語、ノーム語 装備:バンブルにもらったショート・ソード、ダガー、スリング・ブリット×20、チェイン・シャツ 所持品:探検家の服、貴族の服、旅人の服、平民の服、背負い袋、ベルトポーチ、水袋、消えずの松明、絹のロープ50フィート、ポーション・オヴ・キュア・ライト・ウーンズ ____________________________________ ―立ち入り禁止の坑道― トレイシーが言っていたとおり、柵が壊れ、楽に進入できるようになっている。 チャム「どうか、二人が無事でありますように・・・」 坑道に入り、大声で名前を呼びながら通路を進む。 チャム「ビリ〜!ジャン〜!」 かれこれ100フィート(約30m)ほど進むとT字路に突き当たる。 チャム「ビリー達はどっちへ行ったのかしら?」 2人が通路のどちらに進んだのか検討もつかない。 とりあえず右手の通路を120フィート(約36m)ほど進む。 辺りにはやたらと苔が多く、歩くだけでも危険な場所である。 チャムの不安がいっそう高まる。 その時、急に金切り声が響き渡る。 シュリーカー(叫び茸)のしわざである。 ____________________________________ 【シュリーカー(ファンガス)】中型サイズの植物 普通のファンガス(菌類)は生き物に害をしない。だが、シュリーカーは、不用心な冒険者にとっては剣呑な代物になる。 ファンガスは普通の植物とちがって、葉緑素も、本当の意味での茎も、根も、葉もない。光合成能力を持たないため、寄生生物として、有機物をゆっくり分解して生きる。 シュリーカー(サケビタケ)は動かないファンガスで、獲物を引き寄せる時や平穏をさまたげられた時には大きな音をたてる。地下の暗い場所に生育し、しばしばヴァイオレット・ファンガス(アオムラサキダケ)と一緒に生えている。シュリーカーの色あいはさまざまだが、どれも紫がかっている。 ____________________________________ チャム「きゃっ!なになに?」 シュリーカーの叫び声を聞き、壁に空いている穴からダイア・ラットが現れる。 ____________________________________ 【ダイア・アニマル】 ダイア・アニマル(巨大動物)は、普通の動物をより大きく、強く、凶暴にしたものである。各種ともに野性的かつ先史時代的、ときには禍々しささえ感じさせる風貌を備えている。 【ダイア・ラット(巨大鼠)】小型サイズの動物 このえらく大きな鼠は、たいていの犬よりも大きくそして危険そうだ。このラットは粗く刺じみた毛皮、悪辣な眼そして長いむき出しの尾を持っている。 ダイア・ラット(巨大鼠)は雑食性の腐肉あさりであるが、自分の巣や縄張りを守るためなら攻撃を仕掛けてくる。 ダイア・ラットは体長4フィート(約1.2m)、体重50ポンド(約23kg)以上まで成長しうる。 (D&D第3.5版モンスター・マニュアルより) ____________________________________ チャム「・・・・!」 ダイア・ラットを見た途端、チャムの背筋が凍りつく。 チャムは以前イクス村で、太古の猛毒イラビサナクに感染しているダイア・ラットに傷つけられ、生死の境をさまよった事がある。 (『Wind of fate』第1話『嵐の前の凪』参照) だが、ビリーとジャンを想う気持ちが、ダイア・ラットに対するトラウマを克服した。 チャム「か・・・かかってきなさい!」 ダイア・ラット「キシャアァァーッ!」 ダイア・ラットは敵意をむき出しにしてチャムに襲いかかって来る。 チャム「くっ!」 噛みつかれたが、牙が深く食い込む前に、ダイア・ラットの胴体にショート・ソードによる反撃を与え、引き離した。 再びダイア・ラットが飛びかかって来るが、チャムはそれをかわし、ダイア・ラットの首の付け根にショート・ソードを突き刺して勝利した。 チャム「いった〜い・・・」 噛まれた傷口を見て、少し涙が出る。 そこへ、カサカサと近づいてくるものがいる。 チャム「こういうことを一難去ってまた一難って言うのね・・・」 通路の奥からやって来たのは巨大蜘蛛(小型サイズのモンストラス・スパイダー)だ。 ____________________________________ 【小型モンストラス・スパイダー】小型サイズの蟲 モンストラス・スパイダー(巨大蜘蛛)は肉食の蟲である。 (D&D第3.5版モンスター・マニュアルより) ____________________________________ モンストラス・スパイダーはチャムに蜘蛛の糸を吐きかけようとするが、すかさずチャムは蜘蛛の頭部をショート・ソードで突く。 頭部を突かれた蜘蛛は、ひるまずに噛みつこうとして来るが、チャムはそれをかわし、もう一度蜘蛛の頭部にショート・ソードを突き立てて退治する。 チャム「ごめんなさい、キノコさん」 これ以上何かを呼ばれては困るので、ショート・ソードでシュリーカーを切り倒した。 次のページへ ページ: 1/ 2/ 『運命の風』(Wind of Fate)ギャラリー へ戻る |