『運命の風』(Wind of Fate)第8.5話(外伝)へ戻る2007年5月1日『Wind of fate』最終回を終えてこんにちは、『運命の風(Wind of Fate)』DM(ダンジョン・マスター)の格斗です。Dungeons & Dragons第3.5版リプレイ『Wind of fate(運命の風)』本編8話+外伝5話いかがでしたでしょうか? D&D3.5edリプレイ『Wind of fate(運命の風)』本編1〜8話と、 『運命の風〜外伝〜』第4.5話『追い風に吹かれて』は、 実際に行なったTRPGセッションのリプレイを元に、一般向けに 読みやすく書き直したものですが、 外伝5.5話『チャムの冒険』、 6.5話『チャムとアン』、 7.5話『伝説の勇者』、 8.5話『チャリルとリルプリン』 の4本は、TRPGセッションをプレイしたわけではなく、 ストーリー裏話として。私が自由に執筆したものです。 ゆえにこれら4本の題名には「リプレイ」という単語が入っていません。 また、「プレイ日時」ではなく、執筆日時になっております。 では『運命の風』制作秘話を少々。 【『Wind of fate(運命の風)』の基本コンセプト】 ダンジョンズ&ドラゴンズ 第3.5版ルールブックのモンスター・マニュアルに載っているクリーチャーをなるべく登場させ、それらに、獅子山竜の挿絵とモンスター・マニュアルの解説文をつける事により、モンスターにあまり詳しくない人でも、『Wind of fate(運命の風)』を読むだけでちょっとしたファンタジー博士になれてしまうという、お得な仕様にする。 D&D(Dungeons & Dragons)シリーズは、世界初にして世界最大規模のRPG(ロールプレイングゲーム)というだけあって、膨大な数のモンスター・データが存在します。 さらに自由にカスタマイズしたり、オリジナル・モンスターを作成したりもできるので、その種類は無限大とも言えるのですが、そういった個人が手を加えたものは抜きにして、ルールブックに載っている既存のモンスターだけでも膨大な数があります。 (D&D第3.5版モンスター・マニュアルだけでT〜Wまでの4冊が出ていますし、その他、サプリメント・ブックやワールド・ガイド・ブック、シナリオ集にも追加モンスターが大量にあります) そういったクリーチャーを全て登場させるのは、あまりに途方もなく、現実的とは言えないので、せめてモンスター・マニュアルT(1冊目)のクリーチャーだけでもなるべくたくさん出そうと思い、苦心惨憺しました。 D&Dのモンスターにはリアリティのある生態系や、それぞれのクリーチャーの社会や生き方が設定されています。 ゆえにモンスター・マニュアルのクリーチャーを手当たり次第、デタラメに出したのでは、世界観のリアリティ、および説得力がなくなってしまいます。 たとえば、Wind of fate最終回、海岸の小村トーギルの洞窟で遭遇したスカムとアボレス。 まず最初に、モンスター・マニュアルからスカムというモンスターを登場させようと考えたとします。 スカムはアボレスによって人工的に作り出された生物なので、スカムがいるところにアボレスあり、といったようにスカムと同じダンジョンにアボレスを登場させる事にします。 アボレスは、水中でしか行動しない生物なので水棲生物専用の舞台(例:熱波で悩まされているトーギルの洞窟)を用意します。 ですが、スカムが弱いモンスターなのに比べ、アボレスは結構強いモンスターゆえ、とても初級冒険者が戦える相手ではありません。 スカムの脅威度は2。 本来2レベル冒険者パーティの相手にふさわしいクリーチャーですが、主人公達が2レベルの時に水棲生物の舞台を出し、スカムを登場させたら、その背後にいる脅威度7(本来7レベル冒険者パーティの相手にふさわしい強さ)のアボレスに殺されてしまうでしょう。 ゆえに主人公達がレベルアップして強くなってきた所で、小村トーギルの事件を発生させるといった感じでモンスター登場順を構築して行きました。 【『Wind of fate(運命の風)』キャラクターについて】 アルウィン、バンブル、フィース、アン、ビズィおぢさん、ソーンはプレイヤーが担当しておりましたが、 その他のキャラクターであるラヴィリーナ、ローリエリーナ、チャム達はNPC(ノンプレイヤー・キャラクター)でした。 日本のファンタジーものでよくある定番パーティといえば、 人間の戦士の主人公、そして僧侶か魔法使いのヒロインですが、 『Wind of fate』の主人公パーティ『ブレイブ・カルテット』はハーフリング(小人)、ハーフエルフ(半妖精)、ワイルド・エルフ(野生妖精)、アアシマール(天界の血をひく者)といった風に全員亜人種です。 しかも、亜人種の中で、最もメジャーなノーマル・エルフやドワーフがいません。 ラヴィリーナは、エルフはエルフでも一般的なエルフではなく、エルフの亜種であるワイルド・エルフ(野生エルフ)です。 主人公の一人、バンブルについて 筋力や敏捷力といった基本能力値が高いのは、幼い時から自分よりずっと大きい種族達と一緒に生活してきたためです。 普通、ハーフリング(小人)はハーフリングの集落で、自分達のサイズにあった小さな家具や家に囲まれ生活しています。 でもバンブルが住むイクス村は人間サイズの家具ばかりです。 バンブルには手が届かなかったりする場所も多い事でしょう。 幼馴染のアルウィンと駆けっこで競走しても、歩幅が違いすぎるので、常識的に勝てるわけがありません。 でもサイズを理由に何かを諦めるというのが嫌だったバンブルは、『手が届かなければジャンプすればいい』、『歩幅が足りないならばもっと早く足を動かせばいい』と考え、人の何倍も努力し、その結果、並はずれた筋力や敏捷力を体得しました。 足の速さにおいては第1話『嵐の前の凪』でチャムのピンチに自分の足の遅さを呪いつつ、駆け回り、【バーバリアンの特殊能力:高速移動】を体得し、ついには小人でありながら人間と同じ移動力を得るというシーンがあります。 また、もう一人の主人公 アルウィンは古代種族アルスリード・エルフの血を引いています。 ではよくありきたりな“先祖の力の恩恵で世界を救う英雄”なのか? といったらそんな事はなく、古代種アルスリード・エルフのデータはただのノーマル・エルフ、別段特殊な力を持っているわけではないのです。 ゆえにアルウィンもひたすら努力して高い身体能力を得たという設定です。 【運命の風(Wind of fate)人気投票】 奈落へ挑戦状人気投票に続き、運命の風(Wind of fate)人気投票アンケートを行ないたいと思います。 アンケートを送ってくださった方には、特典画像を配布させていただきます。 【特典画像について】 運命の風第8話『運命の戦い』で、操られてしまったアルウィンとラヴィリーナの儀式シーンの挿絵の別バージョンになります。 アンケートはこちらへどうぞ 画像(迷惑メール対策)ですみません。 【打ち間違い対策用】 zerozeronine_joe●yahoo.co.jp (●の部分を@に変えてください) アンケートは以下の部分をメールにコピペしてご使用ください。 件名: 運命の風アンケート ____________________________________ 【『運命の風』アンケート】 0.お名前またはハンドルネーム 1.お気に入りのキャラクターとその理由。(それぞれ複数回答可。順位もある場合は明記してください。) 2.その他のご感想等 3.読了確認用に、お手数ですが、邪神の力を弱らせるために大都市エニラマルトルの人々が叫んだ合言葉をお答えください。 ヒント:「愛と○○と希望」 ____________________________________ 【追記】 特典画像は添付ファイルで送りますので、メールの設定によっては迷惑メールフォルダに振り分けられたり等するかもしれません。 『運命の風アンケート特典』 という件名のメールが迷惑メールフォルダに入っていないかのご確認をよろしくお願いいたします。 それでも届かなかった場合は、お気軽にメールかBBS(ラウンジの方)にご一報ください。 最後に、『Wind of fate(運命の風)』を読んでくださった皆様、ありがとうございました。またいつかお会いしましょう。 『Wind of fate(運命の風)』DM:格斗 『運命の風』(Wind of Fate)ギャラリー へ戻る |